Cotton Candy【ベリカ限定】
雅の家の前でもう一度深呼吸をした後、ゆっくりと手を伸ばして震える指でインターホンを押した。


その瞬間、雅の母親が出て来るかもしれないと言う不安が、あたしの中に芽生えたけど…


「姫華!?どうした!?」


程なくして、少しだけ驚きながら出て来た雅によって、その不安の芽は摘み取られた。


だけど、今度は別の不安があたしを襲い始める。


「デジカメ忘れてたから、持って来た……」


あたしは、不安を抑えながら言った。


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