【短】白い幸せを君に
まだベッドに座ったまんまの健ちゃんの前に行って、聞いてみた。


だけど健ちゃんは、何も言ってくれない。


「健ちゃん……?どうしたの?具合悪いの?」


「別に………」


いつも元気な健ちゃんらしくない低い声に、ちょっとだけ怖くなっちゃった………


「健ちゃん…恵のお洋服、似合ってないかなぁ?」


ジーーッと見つめて聞いてみても、健ちゃんは目を上に上げて黙ってる。


健ちゃんが目を上げてる時は、いつも怒ってる時。


『やーいやーい、泣き虫恵ーー!』


『ウワァァァン!!』


『オイコラ!恵の事泣かすんじゃねぇ!』
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