ヤンキー王子とラブレッスン①【完】
“見たことある、この体勢”


驚くほど客観的に自分をとらえる頭と……。


“えっ!?
やだっ!!
五十嵐くんの顔が……近いっ!!”


パニックを起こし、慌てる心。


ベッドに仰向けに転がされたあたしの手首を、痛くない程度に、五十嵐くんがキュッと掴む。


「こんなに簡単に男の部屋に入って。
ただですむと思うなよ?」


無表情を通り越して冷たい顔をした五十嵐くんが、あたしとの距離を徐々に近づける。
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