ヤンキー王子とラブレッスン①【完】
そう思っても、どうすることもできず、奥歯を噛みしめて、ギュッと目をつむったら……。


「バーカ」


そんな言葉が落ちてきて……。


「イヤならイヤって、泣き叫べ」


背中にまわされた腕で、グイッと抱き起こされた。


「じゃないと、バリバリ頭から喰われるぞ?」


そう言う五十嵐くんの顔は、さっきと違って、口元に笑みが浮かんでいて……?


「……え?」


あたしはポカンと口を開けた。
< 282 / 447 >

この作品をシェア

pagetop