ヤンキー王子とラブレッスン①【完】

だから……。


今の言葉“取り消します!!”


そう叫ぼうとした。


でも、それより先に、五十嵐くんは……。


「んじゃ、約束通り。
俺がおまえを守ってやるよ」


あたしの目の前に、左手の小指をさしだした。


「……え？」


首を横に傾げるあたしをハンッと鼻先で笑い、あたしの左手を掴んで、小指と小指を絡ませる。


「約束」