ヤンキー王子とラブレッスン①【完】
「アホか?
おまえ……」


五十嵐くんは切れ長の目を、不愉快そうにスッと細めた。


「気に入らなきゃ、あんな提案、するわけねぇだろ」


「……え?」


……あんな提案……って、なんだっけ。


あたし、今、完全にパニくってる。


どんどん出てくる知らない話に、頭も心も追いつかない。


だから、とりあえず……。


酸欠になる前に、深呼吸をしとこう。


そう思って、大きく息を吸って、吐き出した。


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