ヤンキー王子とラブレッスン①【完】
空中に置き去りになった手を握りしめ、五十嵐くんは少し切なそうな顔をする。


「極端に、男……苦手なとことか」


「…………」


「すげぇ新鮮で、すげぇかわいくて。
俺が、守ってやりたいと思った」


「…………」


「でも、親から言われたとか、のぞみから頼まれたとか。
そんなことで、動く気はサラサラねぇ。
だから、おまえに言ったんだ。
助けてほしければ、自分から言ってこいって」


「…………」
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