ヤンキー王子とラブレッスン①【完】
「たとえば、彼女とか。
自分の本当に大切なヤツじゃないと……。
本気でなんか、守れやしねぇよ」


「…………」


だから、五十嵐くん……。


あたしに、あんなこと……言ったんだ。


うつむくあたしの頭に手をポンッとのせ、五十嵐くんはソファから立ち上がった。


「とりあえず楓には、親父から頼まれて、仕方なくと言っておく」


「……え?」


「だから、心配するな。
ただ……、おまえ、今日はもう帰れ。
のぞみをこの部屋に呼んでやる」

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