ヤンキー王子とラブレッスン①【完】
「のぞみ、すぐに俺の部屋に来い。
……は?
男に囲まれて……楽しんでる最中だから行けない?
アホか、おまえ。
心優のこと、完璧忘れてるだろ。
グダグダ言わずに、すぐに来い」


最後にチッと舌打ちをして、五十嵐くんはドアノブに手をかけ、振り向いた。


「心優、おまえは、どうしたい?」


「……え?」


「俺といたいのか、いたくないのか。
それが一番重要だろ?」


五十嵐くんのその声は、本当に小さくて。

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