天然王子とツッコミ姫☆



入って扉を閉めた瞬間、強く壁に押し付けられる体。


西山に抗議しようと顔を上げれば



「………っ」


「……馬鹿じゃねぇの」



そこにいたのは、冷めた瞳で私を見下ろす西山がいて。


普段は微塵も見せないような色香に、クラクラしてしまう。


「………ねぇ、美姫」


「……ぁ………」


耳にかかる吐息と、落ち着いた声にため息をこぼした瞬間。



「俺の名前、呼んでよ」



彼はそう囁いて、私の耳たぶを甘噛みした。



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