天然王子とツッコミ姫☆


その間に『どすこい』さんはレースのハンカチで目尻の涙を拭き、腕組みをして胸を張った。

「あなた、転入生の藤野美姫さんですわよね?」

「はいそーです」

応じながら、心の中でため息をつく。だってなんか……西山以上に面倒そうな奴だし。

頼むから関わってくんなよ。こっちは平和に校内散歩と洒落込みたいのよ。


つーか志帆ちゃん、マジでどこへ行った?


私の頭上に浮かぶ疑問符なんて無視して、『どすこい』さんが再び口を開く。


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