天然王子とツッコミ姫☆
「はぁ、はぁ……っえ?」
「……お昼ご飯、無いんでしょ」
西山は、私とおかずを困惑したような表情で交互に見つめる。
「さっさと食べてよ」
私は西山から視線をそらしながら、弁当に入れていた白米半分も差し出した。
「え……でも…」
「多めに作っただけだし、気にしないでいいよ」
なんだか悩ましい表情の西山に、発破を掛ける。すると、
「………うんっ!!」
キラキラスマイル、再び。
可愛い顔に可愛い笑顔を浮かべ、西山は「いただきまーす」と叫んだ。お行儀いいね。
そして西山は、私のあげたおかずを指で掴もうとして――…
「いや待てよ!?」
思わずその手を掴んで止める。…前言撤回、こいつ行儀悪い!!