身魂一体!!
ー20XX年4月ー
「い、いや、だから謝ったじゃん……(汗)」
『謝って済むならもとから怒んないわ!!』
今、私が怒鳴っている相手は、〔篠塚数矢〕。
剣道部員。
今月から2年生。
なんで怒ってるかって……
『人の竹刀を投げるな!
大体、人に当たったらどうする!』
「ごめんなさい………」
「その辺にしてあげなよ、友花梨。」
私を宥めるようにそう言ったのは〔海堂蒼〕。
同じく剣道部の今月から2年生。
『蒼、ここは甘やかしちゃいけないんだよ。
腐った根性叩き直さなきゃ……』
「カズだって、遊んでただけなんだし(笑)」
『まず、そこが問題だよね!?
遊びで竹刀を投げる時点で間違いであることに気付こうか!』
「でた、真柴の真面目派!!」
『………』
「………」
「え、何?カズ、マズいこと言った?」
因みに、カズは自分の事を[カズ]と言う。
……子供か。
『男子着替え始めてるから、着替えようか。』
「そうだね。」
「え、スルー?」
スルーされて落ち込んだカズを放置して、私達は部室に入った。