身魂一体!!
『星蘭先輩。男子が着替え始めちゃいましたー。』
「マジでかぁ。しょうがない。うちらも着替えよう。」
星蘭先輩の一言に、皆はブーイングしながら着替え始めた。
文句を言いながらも、逆らわないのは、きっと先輩の人柄に、みんなが信頼を寄せてるからなんだろうな。
〔速水星蘭先輩〕。
この葉山中剣道部の女子部長で、3年生。
アニオタだけど、すごく優しくて、頼れる先輩だと思う。
「なあ、友花梨。
そういえば、明日から1年生が仮入部に来るんだよね?」
彼女は〔米倉紅〕。
私達の同級生。
ちょっと男勝りだけど、面白くていい人。
『あー…そうだね。
大丈夫かな、指導……』
「真柴さんなら、大丈夫だよ。」
『あ、花蓮先輩。』
〔手塚花蓮先輩〕。
可愛くて優しくて、まさにお人形のような人。
「そうだよ。っていうか、君たちの代は皆しっかりしてるからね。」
「松本先輩にそう言われるなんて、オレ感激です〜っ!!」
紅に感激されてるのは〔松本美織先輩〕。
すごく温厚な人。
怒ってるところはあまり見た事がない。
花蓮先輩と松本先輩はここの副部長。他にも3人先輩がいて、私・紅・蒼・もう一人の2年生の10人で女子剣道部は成り立っている。
実際、もう一人…
先輩とは認めたくない人もいて、その人もいれたら11人だけど。