身魂一体!!
ー結城sideー
なんか、さっきからカズと真柴が緊張してそわそわしている。
まあ、気持ちはわからなくもないけど。
しばらく、そんなカズと話していると、1年生が道場に入ってきた。
「よろしくお願いします。」
『っ!?』
入ってきたのは女子。
見た瞬間、何て言うのかな。
俺の中の何かが反応した感じだった。
「結城?」
『わっ、真柴!なに?』
「いや、なんかボーッとしてるなぁって。
1年生のあの子を見てたみたいだし……もしかして、気になってたりしちゃう!?」
『は!?いや、ありえないでしょ。初対面だし、後輩だし。』
「否定する姿がまた怪しい(笑)ま、がんばって!」
俺があの後輩に気がある?
まさか。大体、俺には彼女がいるわけだし…。
まあ、真柴は人をからかうのが好きだからな。
ほっとくか。
「まーさと!」
『え?あっ!おまっ、正太郎!?』
「どーも♪」
『本当に来たんだ(汗)』
「だって、興味あったし?」
『ふーん。』
「じゃ、結城センパイ。よろしくお願いしまーす!」
そう言って、同級生の所へ行ったのは〔吉倉正太郎〕
俺の従兄弟。
葉山中に来るってのは知ってたけど、春休みにいってた通りに剣道部にくるとは思っていなかった。
それにしても、春休みも電話しただけだし、会うのは結構久しぶりだ。
なんか、アイツにセンパイって呼ばれるの、慣れねーな…