身魂一体!!
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ー友花梨sideー
『日向さんと華森さんと、蘭さんと幸村さんね。じゃあ、マンツーマン出来るからペア組もうか。』
「よっ、さすが元学年委員長!仕切るの得意だねー!」
私たちは、道場に来た後輩たちを面倒見るために、担当を決めていた。
紅にからかわれて若干苦笑いしながら、冷静を装って言い返した。
『そーゆーのは恥ずかしいから止めよう。
じゃあ、紅は華森さん。塔子は日向さん。蒼は蘭さん。私は幸村さん。とにかく今日はこのペアでやるね。』
「よろしくお願いします」
こうして練習は始まったわけだけど、途中から談話になってしまった。
「ああ、確かにあの先生はウザかったですね。」
『でしょ?あれが担任だったときは、地獄に通ってる気分だったなぁ…。』
まぁ、理由は出身小学校が一緒だったからなんだけども。
「そういえば、先輩のこと見たことあるかも。」
『え、ほんと?』
「はい、廊下で。男子にスライディングかけられてました。」
『うわ、なんか見られなくないとこだなぁ(笑)』
「すごい綺麗に決められてましたよね。確か、あそこの…」
『あ、結城?』
「はい。あの人にもやられてましたよね。」
『そうなんだよ。なんか分かんないけど、私ばっかり狙われててムカついた(笑)』
「素直にかかっちゃうからじゃないですか?」
『そうかなぁ。でもさ、仕方ないんだよ…
反射神経悪いからさぁ。』
「それじゃあ、良い的になっちゃいますよ(笑)」
[えー、1年生の皆さん。そろそろ下校の時間です。先輩方に挨拶をして教室にもどり、速やかに下校してください。]
『もう時間かぁ。じゃあ、あの黒眼鏡の先輩にカードにサインしてもらって帰ってね。』
「はい。」
『あ、明日もぜひ来てね♪』
「絶対来ます。」
『待っとるよー!』
後輩を送り出して、自分達は稽古を始めた。
…と言っても、今日は先生が出張でいないし、遊んで終わるだろうけど。