身魂一体!!
〜+*☆*+*☆*+〜
「あれ、まだ練習?」
『真柴か。まぁ、男子は女子が終わってからだし。真柴は終わったの?』
「実技はね。これから型やるところ。」
『ふーん。』
「ねえ、どう?」
『なにが?』
「遥歌ちゃんのこと、さっき考えてたでしょ?」
『は!?』
なんだよ、こいつ!
テレパシーか!?
「すっっごい小さい声で“蘭…”って呟いてるの聞いちゃった。」
『そんな事言ってた?』
「うん。あ、私にしか聞こえてなかったから大丈夫。」
『そうか……なぁ、真柴』
「第3審査場、型の審査を始めます。女子は木刀を持って並んで下さい。」
「あ、行かなきゃ。ごめん、結城。またあとで聞くね!」
『お、おぅ。』
真柴が去っていくと、入れ替わるように加藤が来た。
「結城。」
『なに?』
「お前さ……彼女、いるんだよな?」
『今更なんだよ。今年の4月からって、前に話しただろ?』
「そうだけど、なんとなくきになったんだよ。」
『あっそ。』
「……練習の相手頼んでいいか?」
『別にいいよ。』
「じゃあ、型やろうぜ。」
『ああ。』
加藤のことはムカつく。
だけど、俺よりも加藤が強いし、上手いこともよくわかってる。
だから、いつか加藤を追い抜くために、練習の相手を頼まれたら断らないようにしてる。
今は2勝4敗2引分で負けてるけど、いつかは…勝ってやる!!