% 恋の確率 %


「ねぇ美紅。
もし うちがこれから呼び出されたら
100円ちょうだいね★」

は? と言いかけた美紅を遮るように
生徒指導の上原が、
「優菜、ちょっとこっち来い」
と うちを呼び出した。

美紅に すぐ終わるから待ってて
と 言ってから上原の元に向かった。

「なあ 優菜
確認なんだけどさ、
おまえ、髪……」
「染めてません、地毛です」
即答!
慣れたもんだねぇ

「そ、そうだよな
うん、優菜がそんな事するはず無いって
思ってたけど、取りあえずだからな」

必死すぎる言い訳の仕方だな……
あと、いい加減“優菜”って呼ぶのやめてもらえないかなー…
気色悪いんだよね……

「じゃ、先生
私もう行きますね」
「お、おう
今日からまた頑張れよー」

そんな声を無視しながら
美紅の方に向かった。


「もしかして、また髪のことー?」
「そうなんだよー
いい迷惑だよね」
「ま、あいつハゲだから恨んでるんでしょ」
「あはは!そうかもね!」

ハゲに恨まれるって、
なんかハゲそうだなー…






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