% 恋の確率 %
「あ、優菜みてー」
美紅が正門の方を指差す。
あ、須田だ……
「優菜よかったねー」
美紅はうちのことをからかってるのかもしれないけど
正直、すごく嬉しい。
朝から見れるなんて幸せだな……
「ゆーなー、戻ってこーい」
はっ、と我に返る。
「もーう、優菜一人の世界入るの禁止ー!」
「え、いや、入ってないし!」
「嘘をつくな!
おまえのやったことは全てお見通しだ!」
「嘘じゃないですー」
……嘘だけど。
「白状しなさい!
でないと……
教室に入れさせないぞ!」
いつの間にか
2ー1とかいてある教室の前に着いていた。
美紅のクラスだ。
「はいはい、入っちゃってごめんなさい」
「あ、正直だね。
じゃあ、ばいばい」
そう言って
美紅は教室に入った。
美紅の背中に
「ばいばい」と呼び掛けると
うちも自分の教室に向かった。
2ー3
これがうちの教室。
ガラッ
「おはよう」