いつか、眠りにつく日
 しばらく歩くと、大きな公園に出た。

 ここは市内でも有名な公園で、中にはテニスコートや池まである。

「ここにいるはずだ」

「こんなところで夜中にひとりで・・・危ないじゃん」
栞が心配だった。私が驚かせたばかりに・・・。

「相手からはその光は見えていないはず。だから、まずはなんとかして捕まえるんだ」
まるで虫取りみたいなことを言う。

「そんなの余計に驚くだけでしょ。大声出されちゃうよ」

「じゃあ、どうするんだ?」

「・・・分かんないよ。まぁ、なんとかなるっしょ」
ここまで来たら、とにかく会うしかないのだ。

 
 会わなければならないのだ。

 


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