いつか、眠りにつく日
 カクガリが申し訳なさそうに、
「何かすみません。僕のせいで面倒に巻き込んだみたいで」
としきりに恐縮していた。

「かわいい後輩を見捨てるの?」
横目でクロを見ると、舌打ちをして「なんだよ」とそっぽを向いている。
「蛍、約束だからな。これが終わったら絶対に」

「分かってるって。でも約束はしない」

「まったく・・・」
まだ何か言いたそうな顔をしていたが、
「じゃあさっさと終わらせようぜ」
と観念の言葉を吐き捨てた。

 
「そうと決まれば、これまでのことをまず聞かせて」

「ええとですね」
カクガリがなにやらメモのようなものを取り出してページをめくりながら答える。
「村松涼太は、6日前に担当になりました。トラックにひかれて死亡、一瞬の出来事だったようです」


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