いつか、眠りにつく日
 少しずつ近づいてくる背中を見ながら、まっすぐに蓮に向かって歩いた。

 あと10メートルくらいのところで、蓮が少し振り向き、その横顔が見えた。

「蓮」
そう口に出してみるが、彼にはまだ聞こえていないらしく校舎の方をぼんやり見ている。

 友達というルールの中、いつも見ていた顔が近くにあった。

___ああ、私はやっぱり蓮が好きだ

 今さらながら確認する自分の気持ちが、生きている時代よりも強くなっていることに気づく。

 蓮の顔がこっちに向いた。

 ふいに景色が揺れたように見えたが、それは蓮の身体から金色の光がゆらめき出しているからだった。

 蓮の目が私を捉える。

 

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