いつか、眠りにつく日
 腕を組んでクロが黙って聞いている。

「もし、もう一度生きられるなら今度はもっと毎日をちゃんと後悔のないように生きられると思うの。だから、生きたい」

「本当に変更できないぞ?」

「大丈夫だって」
私はうなずく。
「この未練解消は後悔の連続だった。だからこそ、もう一度生きたいの」

「・・・分かった」

 クロが右手を高く天に向かって挙げた。

 何やらつぶやくと、丸い光の球がゆっくりと降りてきた。

 その光は私を包みこむと、青く身体が光りだした。


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