いつか、眠りにつく日
「本当にそうか?」

 クロがそう言った。

「うん。栞を追いかけるの大変だったんだから」

 栞が、「ああ」とうなずく。
「あれはさ、案内人が私は3番目の解消だって言うから油断してたの。そしたら急に現れてパニックになって逃げちゃった。身体が光ってないのに驚いた顔しちゃったから、『ヤバい、バレちゃった』ってあせったよ~」
照れくさそうに栞は肩をすくめた。

「その後すぐに光りだしたから、なんとかごまかせたけどな」
そう言ってクロが笑う。

 そうか・・・。あの時は確か、連への未練解消ができなくて急遽栞の家に行ったんだった。

「でも、そういうのも事情を言ってくれたらすぐに理解して、未練解消できたのに」

 いったい、何のためにこんなまどろっこしい事を?

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