いつか、眠りにつく日
「霊から精気を吸い取って生きているの?」

 クロは鼻から息をふき出すと、
「ま、そういうことになるな。何を言われたか知らんが、精神的なダメージを与えて動けなくしたところを吸い取るんだ。見たら分かるだろうが」
と荒っぽく言った。

「良いおばあさんに見えたんだけどな・・・」

 クロはそばにある椅子にドスンを腰をおろすと、
「・・・ま、俺がついて行かなかったってのもあるからな。仕方ない、気にするな」
とそっぽを向いて言った。

「おばあちゃんがすでに亡くなっている、っていうのも嘘だったんでしょ?」

「当たり前だ。いちいちあんなヤツの言うこと信用すんな」

「竹本さんはもういないの?」

「さん、をつけるな気持ち悪い。あの場であいつは消してやったからもう現れることはない」

 

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