いつか、眠りにつく日
「蓮に会いたい・・・」
心から想った。
でも、今の私にはまだ勇気がなかった。
たとえこの身体が蓮の前で光っても、何も言えないだろう。
友達にも言えなかったこの想い。クロに言う気もなかった。
グラウンドから野球部の掛け声が聞こえてくる。校舎の影に隠れるようにしながらさらに進んで行くと、陸上部の練習場が見えてくる。
蓮は中学生の頃から陸上部に所属していた。短距離ではいくつかの大会で優勝しているそうだ。
陸上の練習は通常、気温の高くない朝や夕方にするものらしいが、蓮は休みの日は昼間でも練習をしていた。
そんな彼を、よく『陸上バカ』なんてからかったものだったが、本当は走る彼が私は好きだった。
「会いたい」
もう一度つぶやいてみる。
心から想った。
でも、今の私にはまだ勇気がなかった。
たとえこの身体が蓮の前で光っても、何も言えないだろう。
友達にも言えなかったこの想い。クロに言う気もなかった。
グラウンドから野球部の掛け声が聞こえてくる。校舎の影に隠れるようにしながらさらに進んで行くと、陸上部の練習場が見えてくる。
蓮は中学生の頃から陸上部に所属していた。短距離ではいくつかの大会で優勝しているそうだ。
陸上の練習は通常、気温の高くない朝や夕方にするものらしいが、蓮は休みの日は昼間でも練習をしていた。
そんな彼を、よく『陸上バカ』なんてからかったものだったが、本当は走る彼が私は好きだった。
「会いたい」
もう一度つぶやいてみる。