いつか、眠りにつく日のレビュー一覧
例えば、仲のいい友達だったり。 また、例えば大切な家族だったり。 もしかしたら、愛しい誰かだったり。 誰もが、“死”を前にすれば、心残りは必ずあるはず。 だけど、今何気なく生きているこの世界は騒がしくて、そんな大切なものさえ見つけられないくらいに、本当はいらないもので埋もれている。 近くにあるのに気がつけない。 遠くにあるから気がつかない。 だけど、それを見つけたくて。 気がつかないといけないから。 “答え”を求めてさまよう『心』と旅を繰り返していく。 近くて遠いその2つ。 “生”と“死”は背中合わせ。 自分の心が本当に求めているものはなんなのか。 自分の心と向かい合うことができる、涙なしでは見られない感動の小説。 ぜひ、読んでみてほしいです。
目覚めた少女に待っていたのは現実とは違う、生死の狭間に当たる世界。 彼女は死んだ。死んだ人間にはかならず未練が残る。そんな人間の前に現れたのは案内人と呼ばれた者。 悪魔や天使ではないらしい。死神かといえばそれも違う。 ちなみに彼の名前はクロ。少女が名付けた、ちょっと傲慢な俺様くんだ。 少女は未練を解消するために、案内人クロと生きていた世界を疾走する。 生きる意味と、人々の繋がり、何よりも「またね」の大切さを教えてくれる青春ストーリーです。 多くの死を通して知る人の温かさや優しさ、愛しさをこの作品は教えてくれます。タイトルの意味もきっと読破することで分かると思います。 また、いぬじゅんワールドも発揮されていて最後まで目が話せません! どうぞ一読してみてください。 大切なことを沢山教えてくれます。
人間でいう、49日の間に 死ん者は、未練を晴らさなければならない。 主人公、蛍の、そんな、未練を晴らす、短く、長い、ストーリー。 名の知れた作家様であります、いぬじゅんさんの描く、至極切ない、青春ストーリー 終わりと始まりの交錯するこの物語に、きっとのめり込み、きっと涙するでしょう。 是非、一読してください。
ある日目覚めた蛍は自分の姿が人から見えなくなっていることに気づく。戸惑う彼女に「案内人」という男が告げた衝撃の事実。 「あんたは死んだんだ」 地縛霊にならないためには現世に残した未練を解消しなくてはならない。 自分の未練とは何なのか。 本当に解消できるのか。 様々なものと向き合いながら過ごす数日間の心の旅。 彼女の行き着く大事な答えに、どうかたどり着いて下さい。 「未練」というのは美しい言葉ではありませんが、死ぬときに何の未練もないなんて寂しい。別れを惜しんだり、できなかったことを後悔したり、それは自分が生きてきた意味を振り返ることなのかもしれません。 今もし命が終わったら、どんな未練が残るかな?なんて考えさせられる、そして今生きていることを幸せだと感じさせてくれる作品です。 とてもいいお話でした。
眠りにつくことは旅立つということ また新しい世界への旅立ち その為には 未練を解消しなければ ひとつ またひとつ 心残りが消えていく先に待つ 結末とは?
内容、構成は完璧。 ただ泣ける、笑えるだけの作品ではなく、生きる、人を好きに、大切に思う気持ちを見つめ直させられる作品。 しかも最後には、あっと驚く真実が待ってます。 青春だねって感じ。 優しい気持ちになれました。