帰宅部全国大会
なにが悲しくて変態のイチモツを見なきゃいけないのだ。
しかも先輩と一緒に。こんな時どんな顔すりゃいいんだよ。
頭の中で「笑えばいいと思うよ」というシンジ君の声が過ったが、振り払って帰宅に集中。無駄なことを考えている暇はない。
敵はどこから襲ってくるのかわからないのだ。
と思っていたのだけど、駅に着くまで妨害者と出会わなかった。あれー?
流石の先輩も想定外らしく、顔には出さないけど驚いているようだ。
何もないのはいいことだが不気味すぎる。
あちらの動向もきになるけど、無暗にiPadは使用したくないし……。
何やら臭う。嫌な臭いだ。
案の定パスモは抜き取られていたので、販売機に直行して切符を購入。
スムーズに行けたので、一本前の電車に乗ることが出来た。
最寄駅からマンションまで徒歩で二十分。不可侵領域のことも考えると、仕掛けるとしたら駅から出た直後だろう。