帰宅部全国大会
結局俺は、わがままなだけなんだ。
一人ぼっちは嫌。誰かといたい。だけど父さんと暮らすのは恐い。
本当に何様だ。誰かに依存したいかまってちゃんかよ。
「父さんも俺と同じ気持ちなんじゃないかって。ずっと一人ぼっちで、俺みたいに頼れる人もいなくて、俺なんかよりずっとずっと寂しい想いをしてたんじゃないかって。
変な宗教にはまったのも、母さんが亡くなったのが原因だったし、なにかに依存して気を紛らわすしかなかったんじゃないかって」
結局俺たちはいつまで経ってもガキだったのだ。
親子そろってアマちゃんとかキモすぎ。どうしようもないクズ野郎だ。
「人は誰かと依存しながら生きている。恥ずかしがることはない」
「そう言ってもらえると幾分気が楽です。で、本題ですが……」
長々とした前置きはそろそろ終わりにしよう。
皐月先輩だっていつ戻ってくるかわからないし、山田の動向は完全に読めない。だってモブキャラですし。
「俺、家に帰ります。いつになるかわからないけど、父さんが帰って来るのを待ちます。そんで帰ってきたら、一発ぶん殴って「おかえりなさい」って言うんです」