ぞっこん☆BABY〜朔ver〜
「お前高校行ってんの?」
コンビニの前でしゃべるのも嫌だから俺と愛梨は近くの公園に移動してベンチに座った。
「行ってんの?ってどういうことですかぁ?ちゃんと行ってますー」
「どこ行ってんだよ」
「どこだと思いますか?」
愛梨はプクーッと口の中に空気をためて頬を膨らませた。
「わかんねぇ」
「考えてください」
「考えてもわかんねぇ」
「うわー。先輩絶対めんどくさくて考えてないでしょ」
愛梨にあっさり見抜かれて、『バレた?』と言うと、愛梨は『愛梨には分かるんですー』とまた頬を膨らませた。
「で?どこだよ」
「先輩と同じです」
「え?」
「バカ松です。バカ松1年です」
「お前バカ松行ってんのかよ。マジでバカだったんだな」
愛梨の親は真面目な人だから私立にでも行かせるんだと思ってたけど、バカすぎてバカ松しかなかったのか。
俺がバカにすると、愛梨は『先輩だってバカ松通ってるんだから、愛梨と同じでバカですよ!』と愛梨くせに反撃してきやがった。
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