指輪にまつわるエトセトラ
「あっはははは!山岡、コレ何!?芸人バリの面白さじゃんか!」
横を見ると、佐久間さんがお腹を抱えて苦悶の表情を浮かべていた。
どうやら、心底可笑しかったらしい。
笑いすぎたせいで、さっきまでの変なムードはぶち壊し。
ダーリン、サンキュー。
あなたのお陰で、危機を脱したみたい。
「…これが、私と彼の指輪物語です。」
「しかもまんまこれ、フロドをやろうとしたんだろ?やるなー彼氏。」
「―…うーん、、”彼氏”、かぁ…」
映像に文字を入れるためのCGソフトを立ち上げながら、ちょっと立ち止まって考えてみた。
「お、なんだ? 彼氏に不満か? 別れるなら…」
「――…佐久間さん。」
ああもう、このボンボン。
ドウシテクレヨウ、カナ。