片思い最後の日
目を閉じて…
「ねぇ、いつまでこのまま歩くの?」
「もうちょっとだよ」
いつもの公園の桜並木の下を
「目を閉じてまっすぐ歩けるか?」
彼が突然言い出すから
「歩ける!」
なんて軽い返事をした。でも、今、後悔している。
危ないから後ろにいてやるよって言った彼は私の背中にぴったり寄り添っている。
目を閉じているから足元の小石でよろけるし、平らだと思っていた道がデコボコでなかなか前に進めない。
< 1 / 6 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop