密フェチ†未遂と完遂
ようやく笑いがおさまった阪上が、私に向きなおる。
「---で、次は?」
「次、…」
思わずフリーズする私。
怪訝な顔になる阪上。
---しまった!
ハッと気づいた時には手遅れで。
「…まさか、男との経験がそれだけって---」
この男の察しの良さったら…
取り繕いようのない微妙な空気。
「…だって、--Hなしのお付き合いなんて、男の人には無理でしょ?」
ぽつぽつと告白をする私。
もう二度と体験したくないくらい、酷い痛みだったこと。
『未遂』の彼には翌日から無視されて、自然消滅。
それ以来誰とも付き合ってない…---
「私のカラダに原因があると思う。…一度、病院で診てもらおうかな」
「…俺に見せて」
「は?!」
見返した阪上の目は思いもかけず真摯なもので…、私は息を飲んだ。
「俺、水木と付き合えるなら『挿入なし』でもいいけど、試させて…」