君に夢中
*゜入学式
今日は高校の入学式だ。
天気は曇り…今にも雨が降ってきそうな空だった。
家を出る前、わたしは仏壇の前に座った。
((お兄ちゃん…
お兄ちゃんが生きていたら今は大学1年生かな。
そんなに大きくなったお兄ちゃんを
みてみたいな。って思うときがあります。
もっとお兄ちゃんと話したかった。
もっとお兄ちゃんと遊びたかった。
もっとお兄ちゃんとやりたかったことがたくさんあります。
あの時もしわたしが
はやく大人を呼んで救急車の人がきてたら…
お兄ちゃんは助かっていたのかな。
自分の情けなさに本当に苛立ちます。
きっと辛いことや悲しいことがたくさんあったんだね。
これから、お母さんを大事にして
お兄ちゃんとお兄ちゃんの友達の分まで
生きます。
お兄ちゃんたちが見れなかった風景…
お兄ちゃんたちができなかったこと…
たくさんたくさんやりたいです。
だからいつもわたしの傍にいてください。
わたしが悩んでいるときは
お兄ちゃんらしいアドバイスをしてください。
わたしはお兄ちゃんのことを
いつまでも忘れないからね。
じゃぁ新しいスタートの日…。
頑張ってきます!))
そうお兄ちゃんに言ってわたしは新しい靴を履き
玄関を出た。