海と桜の奏 ~Pure・Harmony~
「大丈夫だよ小梅。ありがとね」


エヘッと、感謝の笑顔を小梅に向けた。


ところが小梅は私の後ろ側に注目していて、その目は大きく見開かれている。


「小梅?どうしたの?」


不思議に思って声をかけると、アイがベシベシと私の手を叩いた。


「ち、ちょっと海!後ろ!!」


後ろ………?


2人揃って……私の後ろに何かあるの?


ゆっくりと、後ろを振り返ってみた。


「おはよう桐生、外山、浜口。今日も仲いいな、お前等」


ウ……ウソ………


さ、桜土君――――っ!?


「えっ、ああうん!!まあね!!」
< 10 / 403 >

この作品をシェア

pagetop