海と桜の奏 ~Pure・Harmony~
アイツは小学校の頃から本当に“虎”みたいに騒がしいヤツだったからな……何度俊哉とツッコんだ事か。


「ん………えと……ありがとう………///」


テレてる桐生は、ずっと見ててもあきない気がした。


今と歌ってる時とのギャップ凄いよなーーー…音楽室の時は凜としてて、むしろカッコ良ささえ感じられたのに。


「あっ、桜土君……私ここでいいよ……」


桐生がそう切り出したのは、初めて一緒に帰った日に別れた場所。


“送る”と言っても赤面して首をブルブル振りまくる桐生には、強く言えなかった。


オレ、根性ねぇな………
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