海と桜の奏 ~Pure・Harmony~
ワタワタ混乱していたら、桜土君がこっちを見た。


「桐生、その小説って今月出た新しいヤツ?」


キ、キャアアアア!!


え、ウソ!?コレって桜土君とお話出来るチャンスなの!?


「えっ、あっ、えっと、そうです……///」


机の上に乗っけてた小説で、真っ赤になっているであろう顔を隠す。


この時、アイが口パクで『海、ガンバ!』と言っていたなんて、私は全く気づいていなかった。


「へぇ…オレもその作家好きだよ。面白いよな」


嬉しそうに笑う桜土君。


その姿を見ているだけで、胸がいっぱいになっちゃう……
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