海と桜の奏 ~Pure・Harmony~
ドキドキ見とれていると、小梅が「海ちゃん……」と囁いて私の制服を引っ張った。


あっ……私ったら!!


見とれてないで、きちんと桜土君とお話しなきゃ………!!


でもいきなり過ぎて、何話したらいいか全然分からない……っ!!


「桐生?」


「え、えと………」


「ねぇ桜土君、その作家さんの小説、海殆ど持ってんだよ」


私が混乱しているのを察知してか、アイが助け船を出してくれた。


「そうなんだ!なぁ桐生、オレ……」


テンションが上がったらしい桜土君が、何か話し出したけど――――…


キーン……コーン……
< 13 / 403 >

この作品をシェア

pagetop