海と桜の奏 ~Pure・Harmony~
だがたった1人――――…桐生だけは口を大きく開けて、ポカーンとしていた。


なんでだ……?人見知りしてる風には見えないんだけど………


「哲…兄……」


桐生の声に、黒木屋先生が桐生の方を見る。


「う、海!?お前なんでここにいるんだよ!?」


ハァ!?“哲兄”!?“海”!?


黒木屋先生と桐生の反応に、皆が驚いた。


「えっ?桐生さん、この人と知り合いなの?」


虎が瞬きをしながら桐生に尋ねると、桐生は小さく頷いた。


「うん……哲兄は私の家のすぐ近くに住んでて…私や弟が生まれた時から知ってる人なんだ……」
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