海と桜の奏 ~Pure・Harmony~
歌い終わったなら、さっさと帰らなきゃお母さんが心配しちゃう。


伸びをして、机の上に置いといた荷物を手に取り、教室から出た。


「今日の晩ご飯何かな~~~?シチューがいいかも」


秘密の楽しみを終え、ルンルン気分で家路を急ぐ私。


私の歌は、アイと小梅にしか聞かせない。


誰も歌手でもない私の歌を、好き好むワケが無いと思っていたのに…………


『なぁ、もう一回歌ってくれない!?』


『えええっ!?』


この秘密が数日後、あんな事に発展しちゃうなんて


神様でも無い私に、分かるハズが無かったのだった。
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