海と桜の奏 ~Pure・Harmony~
ポワワ~~ンとフワフワした気持ちに浸っていると、不意に黒木屋家のチャイムが鳴った。


「あっ、来たな。ハーイ」


目を細めて私と卓磨君を眺めていた哲兄が、パタパタと玄関に走ってく。


「卓磨君…?今日私達の他に、誰か来るの?」


「さぁ……オレは聞いてないけど」


2人してハテナマークを浮かべていると、3人の人物がリビングに姿を現した。


1人は哲兄…残りの2人はどちらも女性。


その内の1人は……


「氷、氷翌ちゃんっ!?」


卓磨君の妹の、氷翌ちゃんだった。


「こんにちは海さん!よっ!お兄ちゃん!!」
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