海と桜の奏 ~Pure・Harmony~
時計を見ると、12時35分を示している。


黒木屋先生の家までは歩いて20分、集合時間は1時。


だからもうとっとと出なきゃいけないのに、なんてタイミング悪いヤツ等だ!!


「ホレシッシッ。海待たせるなんてしたくないから、オレもう行くわ」


ベッタリくっついて来る暑苦しい虎を引き離し、ドアノブに手をかけた。


ああ………疲れた。


「何だよーーー!名前呼び捨て許して貰えたからって、桐生さんはお前のものじゃないぞーー!」


「そいや桐生って、最近男子からの人気更に高まってるよな。カワイイって」


………!?
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