海と桜の奏 ~Pure・Harmony~
俊哉の言葉に耳が反応して、グルンと振り返る。


「俊哉…今のどういう事だよ」


動揺を必死に隠しながら尋ねると、俊哉は首を捻った。


「んあ?ホラ桐生って元々清楚で美少女で人気あったじゃん?それが最近男子生徒にも笑顔が増えたって、支持率上昇してんだよ」


マ…ジで……!?


「今やうちのクラスで彼女にしたい女子っつったら桐生さん・外山・浜口は100パーに近い確率で名前が……って、タッケーごめん!!」


失言に気づいた虎が、急いで俊哉に謝る。


“一応”許した俊哉と虎を残して、オレは黒木屋先生の家に向かった。
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