海と桜の奏 ~Pure・Harmony~
そう言うと、海が口を開けたまま固まった。


「許して……くれるの?私の事………」


制服の胸元を握りしめて、不安そうな表情を見せる海。


オレはそんな海の頭を、優しく撫でた。


「もういいよ……お前の気持ちは伝わったから。また頑張ろう」


オレの言葉を聞き、海の瞳は涙で潤む。


しかし唇を噛みしめて、コクンと大きく頷いた。


「ありがとう………卓磨君」


――――ドキッ…


や…やっぱり……海の笑顔はカワイイな……


1回見ただけで、スゲェ癒される。


オレは…言い過ぎて、この海の笑顔を、奪ったんだよな………
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