海と桜の奏 ~Pure・Harmony~
ボンヤリと考え事してると、海がオレの顔を覗き込んでいた。


あっ……オレ意識飛んでた………


「どうしたの?大丈夫?」


「大丈夫。さて海、先生来ちゃう前に教室戻ろっか?それからちゃんと黒木屋先生にも心配かけてすみませんって、謝らなきゃな」


さりげなく前みたく海の手を握ると、海の頬が真っ赤になった。


ホント…男にあんまり免疫無いよな、海って。


彼女の純粋さに微笑ましくなって、口元を上げた時だった。


――――カタッ


…………んっ?


今…扉の方からなんか音がした様な?


単にオレの気のせいか?
< 306 / 403 >

この作品をシェア

pagetop