海と桜の奏 ~Pure・Harmony~
私達が視聴覚室に入ると、中にいた人達が見事にキョトンと固まった。


「アレ?アレって2年の桜土卓磨と桐生海?」


「え?桐生さんって音楽祭出るの?」


「なんで一緒に来てんだろう、あの2人」


次々と飛び出る疑問に気マズさを感じつつ、卓磨君と1番後ろに並んだ。


皆がこんな反応するの、当たり前か………


アイ達以外で私が音楽祭出るの知ってたの、実行委員の人達だけだもんな……


そう考えても、ジロジロ見られるのはいい気はしない。


「ねぇ、桐生さんって音楽祭…」


ついに隣のクラスの女の子が話しかけて来てしまった。
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