海と桜の奏 ~Pure・Harmony~
「ん?そうかな?」


コトコトシチューを煮込んでいた母さんは、フフッと口元を覆って笑った。


「いつか卓磨のピアノを聴いてくれるカワイイ彼女、連れて来なさいよ」


「なっ!?///」


「中2ともなるとそういうお年頃でしょう?お母さん待ってるわよ」


待ってるって……オレには好きな子すらいないのに、彼女!?


「母さん、いつの事になるか分からない期待しない方がいいよ」


一曲弾き終わり、蓋を閉める。


このやり取りをしてる時、ちょっとだけ誰かの顔が浮かんだ気がしたけど


気のせい………だったんだろうか。
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