海と桜の奏 ~Pure・Harmony~
ビシッとドアを指差し帰るよう促す。


「もうお兄ちゃんいいじゃん。せっかく虎治君と俊哉君来てくれたんだし」


開けっ放しのドアから現れたのは、桜土 氷翌《さくらど ひよく》。


オレの妹で、他中の1年生。


昔からオレを通じて虎と俊哉とも仲が良く、実の兄の様に慕ってる。


「さすが氷翌ちゃん。優しいねーー」


氷翌に向かってニコニコスマイルをブッ放す俊哉を、ギロッと睨みつけた。


「お前浜口の事好きなクセに、人の妹に笑顔見せてんじゃねぇよ!」


「ハァ!?お前の妹ちゃんだからこそ笑顔で接してんだろうが!!」
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