キモチよく困らせて 【密フェチ】
「っ…こら、離れなさい」
思いのほか返ってきた反応。
調子に乗ったあたしは、さらにチョッカイを出してやろうと、太股に頬をスリスリした。
「やめろって。仕事してるんだから」
いつも穏やかさを崩さない顔に、珍しく困惑が浮かんでいる。
眉間に寄った皺。
微かに赤みが差した頬。
あれ? なんでだろう。
カズちゃんの困った顔が……なぜかセクシーに見える。
なんて変な考えが浮かんだとき。
「いいかげんにしろ」
カズちゃんがあたしの体を押しのけ、いつになく厳しい態度で言った。
「……ごめんなさい」
しゅん、と肩を落として離れるあたし。