【短編】~桜便り~
夏休みには、夜中に抜け出して家まで来てくれた。


こっそり、あたしの部屋に入って、あたし達は色んな事を話したね。


手を繋いで並んで座り、明るくなるまで、ただ話していたあたし達。


ずっとね、ドキドキが止まらなくて、あっちゃんに聞こえてしまうんじゃないかって、心配だったョ。


だから………


何を話していたのかが、思い出せないんだ。


あの時の、あっちゃんの少し照れた横顔しかね…



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